設立趣旨

 一般社会に於いては音楽家や画家などの芸術家は仕事として認知されているが、障害のある人にはそのジャンルを就労とする選択肢が、現状では、あまり整ってはいない。

 多くの障害者には芸術的才能が潜在しているが、その能力を発掘・育成させ、職業へと導く福祉サービス事業はほとんど無く、才能を開花させたい(自己表現への)情熱が内面でたぎっていても、その相談窓口が地域に存在していない。

 故に、その能力は埋もれたまま枯渇していく。

 結果として地域社会の中で、自分らしいあるがままのポジションを獲得出来ずに一生を終えることとなる。

 私たちはこれまで16年間、サルサガムテープという任意団体で音楽活動をしてきた。
 ロック音楽が放つ、すべてを肯定する包容力に支えられ、名実共に日本を代表するバリアフリーロックバンドに成長したサルサガムテープ、その16年に及ぶ活動で、ロック音楽とリズムによる療育効果を立証してきた。
 メンバーには自閉症やダウン症などの知的障害があるが、それはネガティブな要因ではなく、ひとりひとりの極めてユニークな個性へと昇華され、観客に愛される存在になっている。
 また一般社会の中でコンサート活動を行うことで、障害者に対する社会的な偏見や差別が軽減されてきた事実を、まさに肌で感じとっている。内なるリズムに駆り立てられ、あるがままに楽しくロック音楽を奏でるサルサガムテープに癒されたと、多くの人から感謝の言葉を受けている。
また近年は、サルサガムテープが実践してきた療育のノウハウを会得したいと希望する人が増加している。

つまり障害・障壁があっても、生きている根源的な歓びを謳歌する「きっかけ」と「継続」をサポートする社会的ニーズか、確かにあるということだ。

そのニーズに対し、NPO法人ハイテンションは、これまでの経験を生かした福祉サービス事業を行い、障害者はもとより、社会参加に課題がある人や広く一般の人達が、芸術表現活動により、地域の中で豊かな暮らしを営むことを支援していく。

設立代表者  柏 哲